【環境計量士 過去問分析】知識がなくても大丈夫?!独学で最短合格するための勉強方法
今回は環境計量士(濃度関係)の対策についてです。
濃度関係は合格率が15%程度の難易度が高い資格ですがしっかり対策すれば独学でも短時間で合格できます。
(計量士全般の記事はこちら↓↓↓)
【試験免除で楽々合格】環境計量士・一般計量士の勉強方法/参考書紹介 - コムブロ
環境計量士の試験は現在の知識や資格取得まで時間的猶予によって戦略が異なってきます。
受験を検討してる皆さん、まずは下のタイプ別診断をやってみてください!
タイプによって試験戦略が変わってきます。
どのタイプになりましたか?
この記事ではタイプごとの試験対策をご紹介します。
【目次】
<濃度関係の出題範囲>
試験対策に行く前に、なぜタイプ別に診断したのかを説明します。まずは下の出題範囲(専門科目)をご覧ください。
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①環境計量に関する基礎知識(環化)
●環境関係法規
・環境基本法
・大気汚染防止法
・水質汚濁防止法等
●化学
②化学分析概論及び濃度の計量(環濃)
●化学分析の応用一般
●濃度の計量単位
●濃度計に係る基礎原理、取扱い、保守管理
その他濃度の計量一般に関する知識
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この中で、環化の『化学』ですが範囲が広く、大学レベルの知識が必要です。
一方、環濃についてはほとんどが暗記であるため時間さえかければ元々の基礎知識の有無に関わらず点数が取れます。
すなわち、
環化でどの程度点数が取れるかによって
環濃にどの程度時間をかけるかどうかが決まるわけです。
環化の過去問分析
さて、試験対策を左右する環化について過去問出題分析をしました。
環化は
①法律、②化学
の出題があります。
法律については、毎年5問で
環境基本法から1題
大気汚染防止法と水質汚濁防止法から各2題出題されます。
なんとなくの傾向はありますが、単純ではないですね。暗記問題なので知らなければ解けません。
そして化学。範囲広すぎです・・・化学の様々な分野から出題されます。
ただし、
・熱力学
・状態方程式
・混成軌道
・ローンペア(電子)
・構造異性体、分子構造
・酸化還元反応
・結晶
については、比較的出題されやすい傾向があります。
<タイプ別試験戦略>
さきほどのタイプ別診断でA~Dどれに当てはまりますか?タイプ別に対策を説明します。
① A(化学の知識がある)
この方は化学知識がある人だと思います。専門科目の「環化」は範囲が広いですが、基礎的な出題が多く、少し復習すれば楽に解けると思います。よって戦略としては
・環化を得点源にする(目標正答率8割)
・(時間がなければ)環濃の優先順位は下げる(目標正答率4割)
とすることで比較的短時間で学習することができると思います。
② B(化学・数学・物理の知識がない)
このタイプの方は理系科目を学んでないもしくは苦手だった人だと思います。4タイプの中で一番勉強時間を取る必要があるかと思います。さて、Bタイプの人は
・暗記である環濃を得点源にする(目標正答率8割)
・環化は出題しやすい分野に絞る(目標正答率4割)
とすることで現在知識がなくとも合格に持って行けると思います。
環濃はほとんどがJIS規格からの出題となり、化学知識の有無はあまり関係ありません。また、一部計算問題がありますが難しくないので事前の対策をすれば十分対応できます。
③ C(1年以内に濃度関係に合格する必要がある)
なぜ1年以内か、というと難易度が低い『一般計量士』を先に合格し、共通科目の試験免除を使って濃度関係が受けられるかどうかを判断するためです。残念ながら、1年以内に濃度関係に合格する必要がある方はこの免除申請ができません。さて、Cタイプの人はBタイプと同じ試験戦略で臨みましょう。数学的知識がある分、環化・環濃の計算問題は理解しやすいと思います。
④ D(1年以内に濃度関係に合格する必要がない)
数学・物理の知識があり、1年以内に合格しなくていい場合は難易度の低い『一般計量士』に合格してから共通科目の試験免除をすると、濃度関係の勉強時間を半分程度にすることができます。一般計量士の過去問(一基)が経済産業省のHPにアップされているので見てみてください。簡単そうではないですか?一般計量士を取ってから、Cタイプと同じように
・暗記である環濃を得点源にする(目標正答率8割)
・環化は出題しやすい分野に絞る(目標正答率4割)
とすることで時間的に余裕を持った勉強ができると思います。
<おすすめの参考書>
さて、何に重点を置くかは決まりました。次はどうやって勉強していくかです。そこで重要なことは『教材選び』になります。おすすめの教材をご紹介しますので参考にしてみてください。
●問題集(過去問)
これは必須です。よほどのことがない限り使うことを推奨します。環境計量士の過去問はこれ一択です。
過去7回分の過去問が分野別に収録されているので勉強しやすいのが特徴です。ちゃんと解説もついていますので専門科目・共通科目の対策として必携の一冊になります。
●参考書
環境計量士はマイナー資格であるため、参考書のラインナップはほとんどありません。タイプ別に別々の参考書を推薦します。
① A(化学の知識があるかた)
<良い点>
・専門科目に特化した参考書で網羅性が高い
・擬似問題があり実力が確かめられる
<悪い点>
別途共通科目用のテキストが必要
→テキストが増えても構わない。という方は是非!
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<良い点>
・専門・共通科目が一冊にまとめられている
・専門科目は必要最低限網羅されている
・分野別にまとまっているので勉強しやすい
<悪い点>
年によってはテキストに載っていない分野から
出題される可能性がある
→合格レベルまでは持って行けると思います。
参考書にお金はかけたくないという方は是非!
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② B~Dタイプの方
<良い点>
・「『○○』ってどういうことですか?」というように
初学者でもわかりやすいようなページ構成
・図が豊富で理解しやすい
<悪い点>
・初学者向けで、一分野の説明が多い分網羅性に欠ける
→化学は全くわからない!という方は是非!
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勉強方法ですが、まず過去問を見てみてください。たぶん解けないと思いますが、どのような問題が出題されているかを肌で感じてください。
その後は、
・過去問の繰り返し演習
・参考書の読み込み
をひたすらやりましょう。とくに共通科目については演習あるのみです!
<まとめ>
環境計量士(濃度関係)は範囲が広く、勉強しづらい試験だと思います。しかし、全体と通じて暗記が多いため現在の知識の有無関係なく合格できると思います。
今回はより効率的に、確実に合格するためのタイプ別試験戦略を紹介させていただきましたので参考にしていただけたらと思います。需要があれば一般計量士や騒音振動関係もまとめたいと思います。
※今回記載した出題傾向は記事執筆時のものです。今後出題傾向が大きく変わる可能性があります