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【消防設備士_第5類】独学で一発合格する勉強方法、参考書問題集紹介

消防設備士の試験概要、勉強方法、参考書等について、解説していきます。

消防設備士は、街中の建物に設置されている消防設備に保守、点検、工事を行うのに
必須の資格で、就職や転職、昇進や昇給のために重要が高い資格のひとつです!
私自身、独学で甲5を取得しましたので、今回は甲5について独学でも合格できる勉強方法を紹介していきます!

資格概要
受験資格

 条件あり
試験種別
 ・甲種特類、第1~5類
 ・乙種第1~7類
試験日程
 都道府県によって異なる。年複数回。
受験手数料
 (甲種)5,700円、(乙種)3,800円
受験者数
 (甲種)約2万人、(乙種)約4万人
受験科目
 ①筆記試験3科目
 ②実技試験
 (試験種別により異なる、免除有。下に詳細あり。)
合格基準
 筆記各科目40%以上、合計60%
 かつ、実技60%
合格率
 ・甲種 約30%
 ・乙種 約34%
難易度
 やや易〜普通

 

【目次】

資格詳細

消防設備士の資格種別

消防設備士の資格の種類
消防設備士は大きく分けて
・甲種(点検、整備、工事ができる資格)
・乙種(点検、整備ができる資格)
にわけることができ、甲種の方が上位の資格となっています。

 

さらに、扱える設備によって以下の表のように
特類、第1~7類に分類されます。

f:id:comchama:20200130072457j:image

一般財団法人 消防試験研究センターHPより

 

受験者数から見ると、乙種第6類や甲種第4類の需要が高くなっています。

その分、問題集などの種類も比較的豊富なので
まずはこのあたりを挑戦してみるのも手ですね!
5類は比較的受験者が少なく参考書もそこまで種類はありません。
参考書を選ぶ手間が省け、ある意味取っ付きやすいかもしれませんね。

受験資格

先ほど説明したように消防設備士は大きく分けて
・甲種(点検、整備、工事ができる資格)
・乙種(点検、整備ができる資格)
にわけることができ、甲種の方が上位の資格となっています。

「えっ?じゃあ甲種受けよ!!」

と思うでしょう?
しかし、実は甲種は受験資格に該当しなければそもそも受験ができません
まずは、ご自身が受験資格に該当するか確認してみてください。

↓↓

受験案内|一般財団法人消防試験研究センター

 

一方、乙種はだれでも受験できます
「点検ができればそれでいい。」
という方は乙種から挑戦していきましょう! 

受験科目と合格基準

受験科目

消防設備士試験は大きく分けて
・筆記
・実技
試験に分けられています。
筆記試験は4択のマークシート
実技試験は記述式の試験です。「実技」という名称でも実際に装置の操作を実演する試験ではありません。
細かい試験科目は以下の表の通りです。

f:id:comchama:20200130072514j:image

一般財団法人 消防試験研究センターHPより

 

合格基準

一般財団法人 消防試験研究センターHPの文章を抜粋すると

甲種特類

 各科目毎に40%以上で全体の出題数の60%以上の成績を修めた方を合格とします。

 

特類以外

 筆記試験において、各科目毎に40%以上で全体の出題数の60%以上、かつ、実技試験において60%以上の成績を修めた者を合格とします。なお、試験の一部免除がある場合は、免除を受けた以外の問題で上記の成績を修めた方を合格とします。

となっております。

つまり、甲種第1~5類を例にとると、

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

<筆記_科目別40%以上>

・消防関係法令  6/15問

・基礎的知識   4/10問

・消防設備等の(略) 8/20問

<筆記_全体の60%以上>

・上記+9問の27/45問

<実技>

・5/7問(配点や部分点の有無など詳細は開示されていないので目安)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

以上の3つの条件を満たすと合格となります。

自分が受けた感覚では、実技60%がかなり大変です。(後述)

 

免除科目

消防設備士試験では一定の条件を満たすと科目免除を受けることができます。
免除科目は一部乙種を除き、筆記試験の特定の項目、に対し受けることができます。 

ただし!注意点が必要です!

免除をすることで、
合格基準の科目ごと40%以上、全体の60%以上は
免除科目を除いた科目が基準になってしまいます。
つまり、1問あたりの重みが重くなってしまうのです。

 

仮に基礎知識を全て免除すると残り35問中21問合格する必要があります。
すると、必然的に消防法令と消防設備で各10問以上正答する必要があり、
これは科目別にみると法令70%、設備50%の正答率が必要です。

つまり、よりミスができなくなってしまいます
なので、免除できるけど敢えて免除しない方も大勢いらっしゃいます。

私も、あえてフルに免除しないで受けていました。
私の場合、
電気主任技術者
■消防設備士甲3、4種を
すでに取得しているため、
免除可能な科目は、①消防関係法令の共通部分、②「基礎的知識」及び「構造・機能及び工事・整備」のそれぞれの科目中における「電気に関する部分」です。
しかし、②「電気に関する部分」は比較的知識があったため免除せずに得点源として残し、暗記が面倒な①消防関係法令の共通部分のみ免除をしました。

 

免除については、条件によってかなり変わってくるので、

以下リンクの一般財団法人 消防試験研究センターHPをご参照ください。

↓↓

受験案内|一般財団法人消防試験研究センター

 

合格率と難易度

受験者と合格率をまとめました。

(令和元年度~2年度の年平均)

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合格率は
・乙種がやや高めで30~40%程度
・甲種が20~40%程度
で難易度としては「乙種:やや易、甲種:普通」といったところでしょうか。
しっかり勉強すれば合格できるような試験になっています。

 

勉強方法とおすすめの参考書

試験の勉強方法について紹介いたします。
消防設備士試験の対策は、ひたすら問題集を解いて覚える
に限ります。

 

しかしながら、消防設備士は問題用紙が回収されてしまうため
過去問が出回っていません
各出版社でテキストや問題集が販売されておりますが、
その内容はかなり異なっております。

特に実技試験については
『問題集に載っていない問題』『注釈レベルの重箱の隅をつつく問題』が出題された!
ということも多々あります。(私もそのパターンでした。)

私が受験した甲3~5の中でも、甲5は特にその傾向が強い印象があります。
そもそも甲5は受験者数が少ないため、充実した参考書・問題集が少ないこと。
また、製図問題は甲3ほど作図要素が少なく、代わりに暗記要素の強い問題が多いこと。
が要因ではないかと考えています。

試験対策のポイント

消防設備士甲種の試験攻略でポイントとなるのが、

「実技試験」
です。

筆記試験のマークシートに関しては、
どの問題集を使ってもだいたい同じような問題が載っていますし、
ほとんど暗記問題です。時間をかけて少しずつ覚えていけば合格点に届きやすいでしょう。

しかし、実技試験は参考書を隅々まで読み理解していないと解けません。
小手先の試験対策ではなく、ちゃんと理解しているかが問われる試験になっています。
参考までに私が受験して感じた出題ポイントを挙げます。以下の部分は必ず覚えておくようにしましょう。

 

救助袋
各部分の名称・役割、設置の手順、降下空間・避難空地・建物等からの距離
→過去、取手の役割は?という問題が出題され正しく解答できませんでした。

緩降機
各部分の名称・役割、
使用方法、降下空間・避難空地・建物等からの距離

平面図問題
人数の数え方(椅子からの算出方法や面積を3で割るか4で割るかなど)、
設置免除・減免・倍読み条件(階数、階段の種類や数)など正確に把握する
『人数計算 → 設置個数計算 → 適切な設置個所に印 → 適切な避難器具を答えなさい』がデフォです。
→人数は正しく計算できたとしても、
 設置個数の問題で倍読み・免除があれば設置は1つ、なければ2つ、
 など絶妙な問題構成になっていることが多いです。

固定工法
各種工法、アンカーボルトの埋め込み深さ、穿孔深さ、アンカー間距離、ヘリあき寸法の数値とそれぞれが意味する場所、アンカーボルト強度計算
→私が受験したときは、コンクリにアンカーボルトが埋まっている断面図を見て、埋め込み深さを表す箇所はどこか?という問題が盲点でした。
他にも、何枚かの写真から、適切なアンカーボルトはどれか?理由とともに答えなさい。
という問題も出題されたことがあるようです。

おすすめの参考書・問題集

○甲種第5類(乙5類)

私は甲種第5類に1度落ちました。

落ちた理由として、本番の実技試験で勉強していたテキスト・問題集に全く載っていない問題ばかり出題されたことにあります。
甲4試験に落ちた時に問題集選びでミスをしてしまったため、今回はテイストの違う問題集を2冊併用したのですが、それでも本に載っていない問題が多々出題されてしまいました。。。
2回目の受験では、実際に出題された内容も含んでいるかどうか、を実際に書店で確認し、さらにもう1冊購入いたしました。さて、前置きが長くなりましたが、甲種第5類でお勧めする参考書、問題集を紹介します。(乙5類も同じです)

 

<参考書>

受験者必須!筆者おすすめの参考書はこちら!

■写真が豊富に記載されていてイメージがつきやすい
網羅性が高い
■問題掲載数が多い
■問題解説で、「p.○○」といった参照ページが記載されているため勉強しやすい

筆者が2回目の受験用に追加購入した参考書。

<問題集>

絶対必要な問題集はこちら!

■問題集でありながら参考書的要素も高い
■比較的、網羅性が高い
図が豊富で見やすい
■「ラクラクわかる!5類消防設備士 集中ゼミ」の姉妹本だが、問題被りが少ない
筆者が参考書も兼ねて勉強に使用。非常に使いやすくいい問題集であるが、完璧とは言えず。メイン問題集として使用し、他の問題集との併用がおススメ!

絶対必要な問題集②これもあったほうがいい! 

■巻頭に避難設備のカラー写真がありわかりやすい
■参考書的要素もあるが、問題重視でトレーニングになる
■上の「よくわかる!」シリーズとは異なる傾向も問題も多く掲載されている
■実技の設置基準問題で、間違いやすいポイントに焦点を当てていて対策になる

 

サブ問題集として使用!

■問題集に特化し、参考書的要素は少ない
■サブ問題集として使用がおススメ
筆者がサブ問題集として使用。この問題集を使用していたからこそ解けた問題もあったが、これだけでは不足。2、3冊目として使うとよい。

 

 

勉強方法

<勉強時間>

勉強時間は人により異なると思いますが、私の感覚では100時間程度、1日1時間で約3ヶ月が目安です。

受験日程を見て、その3か月には参考書、問題集をそろえ勉強できる体制を整えてください。

 

<勉強方法>

まず、消防設備について知識はありますか?
普段仕事で携わっている人は何となく知識はあるでしょう。
その際は、最初から問題集を解き、ひたすら問題演習をしましょう。
筆記試験は暗記です。早くから覚えていった方がいいです。 

全くの知識ゼロの人はまずは参考書を一読しましょう。
消防設備とはどういうものか、どういう法律があるのか、
など全体像を把握すると良いでしょう。

 

また、製図試験勉強は筆記試験の知識をある程度つけてから望む必要があります。
なにもわからない状態で製図をやってもちんぷんかんぷんでただのお絵かきになります。

 

勉強時間の配分として、
知識がある
 筆記対策・・・40時間
 実技対策・・・30時間
 で時間をとり、それぞれの不得意のところを残り時間で復習するといいと思います。
 時間的には100時間もいらないかもしれませんね。

 

☆知識がない
 参考書一読・・・5時間
 筆記対策・・・55時間
 実技対策・・・40時間
 といった感じで100時間をフルに使いましょう。
 特に、筆記試験の知識のインプットは大事です。

 

まとめ

いかがだったでしょうか。
消防設備士は過去問が公表されてなく、参考書選びが一番大事だと思います。
適切な参考書・問題集を選び、
法令や構造等の知識のインプット→製図でアウトプットがしっかりできれば合格できるでしょう。
参考になれば幸いです。

 

最後まで読んでくださりありがとうございました!

※掲載の試験情報及び試験傾向は執筆当時のもので、変更される可能性があります。